レニー/NYPのブラームス。2010/04/20 01:33:20

*ブラームス:交響曲第1~4番、大学祝典序曲、悲劇的序曲(バーンスタイン/NYP)

Bernstein Centuryで揃えなおしたのを、久しぶりに何日かかけて聴いた。
やっぱり1番終楽章のハイテンションな追い込みは最高!
大学祝典も、そんな感じで行けばもっと面白いのになぁ。
最後の見栄きりはユニークなのにもったいない。

VPOとの演奏にも、外へ放出される「レニーらしさ」はあるのだけど、やはりそこはVPOで晩年。
もっと濃厚で重厚なものがある。
ひるがえってNYPとの演奏は、ある意味「聴き疲れ」するくらい威勢の良いエネルギーの放出が特徴的。

こぢんまりとまとめる演奏もしばしばある3番。
レニーはいつもエネルギッシュ。
後年のBRSO(名演!!)やVPOとの音盤に、「楽曲として」軍配を上げるのは仕方ないけれど、どっこい、NYP盤も捨てがたい。
「この曲は地味やない。パワフルなんやー!」と声高に主張しているような演奏。
……なぜ大阪弁なの、てのはつっこまないで。(笑

「悲劇的」や4番もそう。
グッと涙をこらえるのではなく、とにかく大泣き(これは後年もそうだけど)。
ブラームスが言った「白いハンカチを用意して聴いて欲しい」の言葉が吹っ飛ぶ。
てか、これじゃハンカチびしょびしょですわ。(笑

後年につながるなぁ、と改めて再発見したのは2番。
レニーはこの曲を、意外なほどにいつも「カチッと穏やかに」まとめる。
それこそイケイケドンドンなのか、と予想される終楽章は、決して煽らない。
たぶん、そういう曲として捉えていなかったんだろう。
とは言え、後のVPOのまろやかなコクとは違う硬質なNYPの金管が、この曲ではある種の力感を生んでいるのも事実。
テンポではなく「音」で盛り上げの勝負するというのを、見せつけられた感じ。
以前聴いたときより、好きになった。

こういう事があるから、時間をおいて再聴する楽しみがある。
盤キチのサガですな。(苦笑