通勤ミュージック~0910242009/10/24 18:10:04

*フランク:交響曲、ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、フランク:プシュケとエロス、ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」 (メンゲルベルク/ACO)

オーパス蔵盤。
ローマの謝肉祭は別音盤で持っていた気がする。(たぶん。苦笑

ワタクシのベスト交響曲の一角を担うフランク。
それって何度か書いてますよね? 書いてなかった??

まさにメンゲルベルク節。
この曲をドイツ的な構造美、あるいは止揚する音楽として捉える解釈ではもちろんなく、ひたすらウネウネと曲が息づき、生まれて成長していくのを、間近で息を殺して見詰めているかのよう。

アゴーギクはもうどこでもかしこでも全開。
むしろしていないところを探す方が難しいくらい。(大げさ??

1楽章は、もうこちらが「ここでガクッと落としてくれる(or巻いていく)んだろうな」という期待通り、否期待以上に乾坤一擲のルバートをぶちかます。
しかしそれが(時にメンゲルベルクに見られる)古さを感じることは一切なく、どこまでも滑らかに曲を紡いでいく。

そして2楽章のイングリッシュホルンのソロにおけるテンポダウン。
息絶え絶えの人がさらに重い荷を背負わされるような、涙も出ないような悲しみ。
そしてその後の弦の刻みの身の変わりの早さ!!
管の完熟したサウンドは弦の乾いた響きと好一対。

そして1楽章とは一転、がっしりとした始まりの3楽章。
しかしポルタメントはうねりまくり、なぜか気付くと自然に加速している。
もう自然とメンゲルベルクの魔術に乗せられている。
最後の祈りのテーマで見得を切らないのは意外だけど(というか、そこでためる演奏が個人的に好きなだけ。苦笑)、その脇目もふらない速度は、これはこれでアリだという説得力を持って迫ってくる。
そしてラストのトランペットのマルカート!!

音の悪さ? そんなの忘れてましたよ、て言うくらいお腹一杯。
またフランクの名盤に新しい1枚が加わった。

ドビュッシーは一転、すっきりと流す。
フルートの清冽さと速めのテンポに説得力。
もっとトロトロなのかと思っていたので驚いたし、白昼夢的な曖昧さはないけれど、逆にどちらかと言えばこの曲が苦手なワタクシにとっては理想的な解釈。

「プシュケとエロス」も同様。
速めのテンポだし、当然(苦笑)頻発するポルタメントも、なぜかいやらしく感じない。

「ローマの謝肉祭」。
いたずらな熱狂ではなく、明晰で知性を感じるクリアさ。
管楽器のタンギングの歯切れの良さ。
この時期のACOって、当時のオケの中ではべらぼうに上手かったのではないか、と感じる。
トスカニーニとNBCもそうだけど、やはりカリスマの元におけるピリピリした関係、というのはそれが端的に音に現れるよね。