セル・ザルツブルクライブ19692020/01/02 17:31:41

明けましておめでとうございます。
去年は4回しか更新してませんでした(汗)。
3カ月に1回。
今年はせめて月一目指します。
……毎年言ってる気がするけど。

どうでもいいんですが今年で4回目の年男。
普通に生きたとしても人生の半分は終わってるわけです。

ミチョランマの山に呆れるというより勿体無いよなぁ、と感じて。
今年はツイッターでタグ #ミチョランマカウント つけて呟くことで可視化し、モチベ上げてこうかなぁと。
ブログがその度アップされるかは別の話ですけど(汗)。
そもそも音盤レビューに限らず書いてもいいんだけどね(何を今更)。

というわけで、まずは言葉より行動。
元日から始めました。

ベートーヴェン生誕250年記念だから、という訳ではないけど、セル/VPO、ギレリスのベートーヴェンプログラム。
ザルツブルク音楽祭1969。

噂に違わぬ凄まじい熱演。
ライブのセルはやっぱ違う。
この翌年が伝説の東京ライブですね(あれも素晴らしい一枚)。

もう初っ端のエグモント序曲から燃え燃え。
コーダの追い込み震える(セルの声めっちゃ聞こえる)。

第3コンチェルトも1楽章の序奏から前のめり。
ギレリスのピアノがまた良いんだよなぁ。
安定の硬質の打鍵を保ちつつ、それだけではなく、熱さと真水のような透明感の両方を感じさせる。
1楽章カデンツァの自在な羽ばたき!
2楽章の澄んだ空気!
セル/クリーブランドとのコンビで録音した同曲とは大違い。
終楽章のコーダの丁々発止、興奮する!
最後のブラボー、そりゃあそうでしょ!って感じ。

そして「運命」が掛け値無しに衝撃。
ここまでこの曲で震えたのってクライバーを初めて聴いた時以来かも。
手兵ではないウィーンフィルを相手にしているのに、アゴーギクの巧みさ……。
1楽章のラスト直前、ふっと手綱緩めてから一気に追い込むのなんて手に汗握る。

全楽章通じてホルンが常に物を言っているのが印象的。
その結果、変な例えかもだけど、楽曲が3Dで「見える」感じ。
スコアが立体になって耳に届くって言えばいいのかな。

当然3楽章のホルンの主張はめっちゃ強い。
1楽章再現部、第2主題前のファンファーレも当然ファゴットではなくホルンバリバリ。
まあこれは頷けるわな。

終楽章のトロンボーンの圧倒的な説得力。
ベートーヴェンがこの楽章にこの楽器を加えた意義が理解できる。
この凱歌には必然だったんだよ!

いやはや、新年早々良い一枚からスタート。
てかこの名盤をずっと聴かずに放置してた自分を殴りたい(苦笑)。

レヴァイン/CSOの惑星2020/01/03 23:19:51

まさかの1日後更新。
どうした? ちょっと飛ばし過ぎじゃあない?
とりあえずこれで2カ月分は稼いだってことにしとく?(苦笑)

まあ聴きグセ(というか消化グセ)がついているのは良きこと。

新年だし華やかに、ってわけでもないけど、レヴァイン/CSOの惑星をスコア見つつ鑑賞。

「惑星のベストワン!」なんていう声も多い盤だけど……。
うーん……、個人的にはちょい期待外れ。
土星と木星を昔吹奏楽で棒振った身としては、特にこの2曲がハマらないとダメなんだよなぁ。

もちろんシカゴ響、流石にバリバリ鳴ってる。
特に火星は凄まじく、とにかく鳴っている音だけで有無を言わせぬ説得力がある。
何ていうか圧倒的な「楽隊」の力だなー。

ただ敢えて言わせてもらうと「それだけ」って感じ。
木星もよく鳴ってるんだけど、そもそもテンポ操作が雑というか、サーっと流れて「ハイおしまい」って感じ。
後に何も残らない。

ちなみにこれ聴いた後(我慢出来なくて、苦笑)、ボールト御大の名盤(最後の録音)で木星聴いたけど……もう段違い!

「品格」みたいな抽象的な言葉で言うのは逃げかもしれないけど、ノーブルでジェントル、そもそも楽曲を完全に自家薬籠中の物としている。
テンポの出し入れが全部「かくあるべし」と言いたくなるようなハマり具合。
中間部の有名なあのテーマを、最初は控えめに始めつつ自然に熱を帯びさせる老練なワザ……完璧。

むしろレヴァイン盤で印象的なのは静かな曲の方。
金星とか海王星とか。
スコアを見てると複雑なパートそれぞれが混濁せずきちんと存在してる。
ハープやチェレスタの輪郭がすごく綺麗。
海王星のコーラスも。

ちなみに「惑星」、自分どのくらい持ってるのか調べたら多分以下の通り。

・カラヤン/VPO(カラヤンVPOboxの一枚。まだ火星しか聴いてない)
・バーンスタイン/NYP(正直レニーにしては印象薄い。木星が遅めだった)
・オーマンディ/PhO(オーマンディ20世紀boxの一枚。まだ聴いてない。汗)
・ボールト/LPO(言わずと知れた名盤。マイベストチョイス)
・小澤/BSO(図書館で借りてリッピング。全く印象に残ってない。苦笑)
・レヴァイン/CSO

正直「惑星」ってそんな面白い曲とは思わないんで、もうこれだけあれば十分かなぁ(苦笑)。

吹奏楽畑だから言うわけじゃあないですけど、ホルストなら「吹奏楽のための第1組曲」の方がよっぽど良い曲。
オケしか聴かない人にも聴いてほしい。

オススメはテラークから出ているフェネルとクリーヴランド管弦楽団管楽セクションの一枚。