通勤ミュージック~0904302009/05/01 02:50:11

*シューマン:交響曲第2番・3番(エッシェンバッハ/NDR)

前々々回の続き。(笑

2番も1・4番とコンセプトは同じ。
すっきりしていて、輪郭がくっきり見える演奏。
Timp.や金管が随所で強奏されるのだけど、威圧的でなく常に透き通っている。

1・2楽章にほとんど間を置かず続けているのが面白い。
(単一形式のはずの)4番で空けていたのに。(苦笑

2楽章の最後、ショルティやレニーのように加速しているけれど、それもどこか鼻歌のように穏やか。
3楽章も決して詠嘆的に沈み込むことなく、しずしずと進んでいく。

4楽章も「暗→明」の勝利感よりも、全体を貫くなだらかさが不思議。
最後に加速してくのがユニークだけど、それも決して汗ばんだものにはならない。
何というか、妙な浮遊感に包まれた2番。

だったらショルティのような力業や、クーベリックの木訥さや、サヴァリッシュの自然さの方がいいのかも、と正直思わなくもないが、「脱・精神病的シューマン」のひとつの解釈としてありなのだろう。

「ライン」はこの全集で一番いいかも。
とにかくスコーンと突き抜けていて、鳴りまくる1楽章。
屈託のないホルンの響きが、曲想と絶妙にマッチしている。

子細構わずグイグイ進む2楽章も爽快。
一番すごいのが快速の終楽章。
ちょっぴりアンサンブルが乱れるのだけど、そんなの気にしない。
それもまた良し。(笑

こう考えると、「ライン」てシューマンの交響曲の中では異質なのかな、て思う。
「シューマンらしくない」ものを受け入れる幅がもともとある、と言う点で。

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