サヴァリッシュ/SKDのシューマン。2009/01/11 01:11:37

またまた年末買った全集から。
やっぱね、「買ったらすぐ聴く」が未聴盤を減らす良策の一つだと思いますわ。(笑
と言いつつ、正確には4番以外は持っていたので「未聴」とは少しニュアンス違うんだけど。(苦笑

ほかの3曲もずいぶん久しぶり。
て言うか、あまり面白みない印象があったので。
ところが……改めて聴いて猛省。
そりゃ名盤って言われるだけのことあるわ!

確かに折り目正しい生真面目さが前面に出ていて、手練手管は全くといっていいほどない。
「春」の終楽章とか淡々としすぎかもしれない。
2番なんかは、どうしても曲を支えきっていない感じもする。

でも何がすごいって、全曲にわたって「楽器」の音を感じさせないこと(ショルティ盤とは対極か?苦笑)。
どのパートも、楽曲の血肉となって不可欠の存在になっている。
「そこにその音がある」意義がある。

それを一番象徴しているのがTimp.。
ゾンダーマンの演奏がまるで背骨のように各曲、そして全集全体を引き締める。
奏法も音も存在感も全てひっくるめて、まさに理想のTimp.。
特に「ライン」は、もう曲の流れに身を委ねているだけで幸せすぎる!

サヴァリッシュも、「生真面目」って書いたけど、今回初聴きの4番では終楽章でちょっぴり大見得切っててなかなか良い。
でも自己主張がはみ出る感じではなく、最後もあまり加速せず、どっしりと締めくくる。
ほかの曲だって、明晰な統率力が光ってる。

ルカ教会の残響豊かな録音がすごくふくよか。
SKDの音の伽藍、まさに大聖堂を仰ぎ見るような感覚。
「全集」としての平均値は凄まじく高い。
何回も何回も聴いても飽きないし。

……しかし、聴くこちらの立場や年齢、経験値が変わっているのもあるけど、ホント学生時代って、有り体に言えば爆演・熱演タイプの演奏や音盤にひかれ過ぎだったなぁ。

もちろんそういった演奏は今だって好きだし(無個性よりははるかに良い)、熱い感動をくれることも多いけど、最近はどちらかといえば「旨味」や「職人芸」的なものに強く引き付けられるのを感じる。

ケンペやクーベリックがすごく好きになってきてるのがその証かな。
しかもこの2人、実演では燃えるとこが共通しているし。(笑

コメント

_ ケンデ梨 ― 2009/01/13 17:34:46

学生時代は漏れも同じですわ(>_<)
爆演ばかり求めてましたorz

しばらく放置しているディスクを引っ張り出して聴くのはいかがでしょう?(^-^)

ちなみに最近は漏れ朝比奈隆ばかりですわ(汗

_ みっふぃーまにあ ― 2009/01/13 21:44:05

to ケンデ梨氏。

>学生時代は漏れも同じですわ(>_<)
>爆演ばかり求めてましたorz

だよねぇ。
まあ、若いうちからあまり渋い好み過ぎるのも、それはそれでイヤな感じだけど。(苦笑

>しばらく放置しているディスクを引っ張り出して聴くのはいかがでしょう?(^-^)

それ多分すごく大事。
特に「あまりスキじゃないなぁ……」て寝かしちゃってるやつ。
だけど、その前に未聴の壁が立ちふさがるんだよな。(苦笑

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