アリス=紗良・オット@初台オペラシティ2018/11/27 01:01:58

2カ月近く前ですが……ブログ書き癖(?)つけるためにも、と思い書く。

9月27日、初台オペラシティ。
随分久しぶり(多分前のソロツアー以来?)に、アリス=紗良・オットのコンサート。
大好きなピアニストと言いつつ、2年ぶりかぁ。

新譜「ナイトフォール」発売に伴うこともあり、フレンチ中心のプログラム。
リストやショパンに定評のある彼女なので、フレンチはどうかな?と思いつつやったけど、結果的には最高やった。

前半はベルガマスク組曲、ショパンのノクターン(1・2・13番)とバラード1番。
休憩挟んだ後半はドビュッシーの「夢想」、サティ小品(グノシエンヌ1、ジムノペディ1、グノシエンヌ3)と夜のガスパール……という3つのくくりで構成されていた。
いつも以上にほの暗いライティング含め、まさに夢想が次々展開していく感じ。

しかし毎度安定のスロースターター(苦笑)。
ベルガマスク組曲は少々硬さあるというか、透明感欠けるかなぁ、なんて思ったり。
一番好きな「パスピエ」こそ躍動感あったけど。
まぁこの曲はどうしてもフランソワの名演と比べてしまうからな……(クラヲタめんどくさいあるあるw)。

ショパンのターンはさすがのファンタジー炸裂。
ノクターン2番の、弾き崩しギリギリで踏みとどまるアゴーギク、バラード終盤の追い込み。
この固まりをひとつの「物語」として提示しているのが、曲間を殆ど開けずに進めたことからも伝わってきた。
聴いてるこっちも集中してヘトヘトw
てかバラードCD早く出してよ(笑)。

休憩後のターンは更に素晴らしかった。サティの艶っぽさ、蠱惑感(それが必要なのかという声はさておき)。
その陶酔から醒めさせず、ショパンの時と同じくほぼ「ひと続き」で始まるラヴェル。
夜のガスパールと言えばアルゲリッチの名盤が個人的には好きやけど、遜色ないし……何よりやっぱ生は良い!

3曲の描き分け、そしてスカルボの熱演。客席も息をのむのが伝わってきた。
そして彼女が弾き終えたあと、フラブラも拍手もなく、しばし余韻を皆で共有してから大喝采。あれはグッときたなぁ。
……女性に「ブラボー」って言うのは何だかなぁとは思うけど(クラヲタめんどくさいその2。苦笑)

ツアーラストってことや、お父様のアレもあったのかな? 終演後感極まってた彼女の姿にこちらも涙。
アンコールは予想通り(アルバム曲で唯一プログラムに乗ってなかったから)、亡き王女のためのパヴァーヌ。
フレンチお得意な先達とは少し違えど、煌めきの中に名残惜しさが見えるような?「残心」的な引き取り方が印象的。

余談。
サイン会無くて残念w そのまま帰国(と書くのが彼女の場合適切か悩む……)したからかな。
あと今回今までになくチケ取るの苦労して、嬉しい驚きの半面、次回から気をつけねばと思った次第。
数年前から拝聴拝見してるけど、プレイガイド完売、当券無しとか初やったんちゃうかなぁ。

備忘録。
過去のアリスコンサート行った記録。
やっぱり今回過去最大間隔空いてるね。
年一は行かねば。

20180927 初台オペラシティ
20160930 初台オペラシティ
20150519 初台オペラシティ
20140624 すみだトリフォニーホール(トリスターノとのデュオ)
20140610 杉並公会堂
20140312 池袋芸術劇場(グリーグ・コンチェルト)
20120608 東京文化会館 (リスト・コンチェルト)
20110112 初台オペラシティ
20110106 サントリーホール(リスト・コンチェルト)
20100919 池袋芸術劇場(チャイコ・コンチェルト)