通勤ミュージック~0810272008/10/27 19:31:11

*ロンドン・チャイコフスキー全集第2巻:管弦楽曲集

全4枚。うち2枚目まで聴いた。
Disc1:「運命」「テンペスト」「ハムレット」「地方長官」
Disc2:「フランチェスカ・ダ・リミニ」「スラヴ行進曲」「イタリア奇想曲」 「1812年」
指揮はドラティ。オケはワシントン・ナショナルsoとデトロイトso。

マイナー系のDisc1(と言ってもチャイコフスキー愛に溢れたボクは、どの曲も複数音盤所有していますが。苦笑)は、ドラティの「ツボ」を押さえた曲運びで、いずれの曲も退屈させずに、それどころかむしろ新鮮な姿をもって耳に入ってくる。
有名どころでない曲だからこそ、どう聴かせるかの「技」が、求められる。
そういった手練手管(良い意味で)に関して、ドラティは本当にうまい。

その意味でDisc2は正直食い足りない。
ボクがチャイコフスキーの管弦楽で一番好きな「フランチェスカ~」。
あまりにすっきりとまとめてしまい、その見通しの良さに「違う!!」と叫びたくなる。
愛欲の業、吹き荒れる地獄の嵐。
やはりこの曲はレニーの3種の音盤がどれも凄まじい。

「スラヴ」や「イタリア~」は、ちょっとしたアーティキュレーションや楽器の出し入れに「おやっ?」と思わせる工夫があるけれど、基本的にはおとなしめで品がいい。
「1812年」、よく聴くと意外にアゴーギクを多用している。
でも、決してくどくならないのがドラティの良さなんだろう。
ただ全体にきっちりし過ぎて盛り上がらない。物足りない。

「1812年」は実は難しい曲だと思う。
基本的には、はっちゃけてぶちかます方がいいんだけど、敢えて純音楽的にアプローチすることも可能だし(マゼール/VPOはその最高峰だと思う)。

ドラティはマーキュリーにも管弦楽集を録音してて、そっちの方が名盤の誉れ高い。
特に「1812年」はマーキュリーならではの録音の良さで知られる。
交響曲全集は持ってるんだけど、こっちも買わなきゃダメかなぁ……。
こうやってチャイコフスキーのディスクは何だかんだと増えていく。(苦笑

ちなみにDisc3はマゼールの「組曲第3番」とマリナーの「弦セレ」。
Disc4はアシュケナージの「マンフレッド交響曲」と「弦楽のためのエレジー」。
週内のどこかで、何らかの形で登場するでしょう。(苦笑

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